令和2年6月の宇土市議会定例会では、光ファイバーケーブルや新型コロナウイルス感染症対策が話題となった。
発言が目立った佐美三洋議員は本市の光回線の整備状況について質問を行い、企画部長の石本尚志氏は、この整備状況を詳しく説明した。宇土市では、すでに光回線環境が整備された区域が存在するが、未整備地域も多いとのこと。
佐美議員は、特に轟地区や網田地区で整備が進んでいない点を指摘した。石本企画部長は、整備格差の理由について、民間企業の採算性や過去の財政状況による影響を説明した。さらに、昨年度から国が事業費の一部を補助する制度が始まったことも述べ、光回線整備に向けた取り組みの進展が期待される。
新型コロナウイルスに関する質疑では、福田慧一議員が感染症対策や経済的支援について質問した。市民環境部長の小山郁郎氏は、国保税や介護保険料の減免について明らかにし、適切な情報提供に努める意向を示した。特に、感染症の影響を受けた世帯に向けた支援策が求められている。
また、学校給食についても村田宣雄議員が質問を行った。教育部長の宮田裕三氏は、地場産物の使用割合が低いことに懸念を示した。具体的には、市産の食材が約8%しか使われておらず、他地域と比較しても低い状況である。市はこれを改善するため、プロジェクトチームの設置を検討する方針を打ち出している。
市長の元松茂樹氏は、光回線と新型コロナウイルス感染症対策を受けた市の取り組みが必要であると認識を示した。特に、西部地域での光回線整備を推進する意向や、感染症対策のための医療体制強化についても触れた。このように、会議では市の情報通信や福祉面での課題が浮き彫りとなり、改善に向けた取り組みへの期待が寄せられた。
この議会での議論を通じて、特に新型コロナウイルスの影響を受けた市民への支援の必要性が強調され、今後の予算や施策に繋がることが期待されている。