令和3年6月16日の宇土市議会定例会において、様々な重要な議題が取り上げられた。
参加した議員は、地域の防災・減災に関する取り組みを中心に活発な意見交換を行った。
特に、芥川幸子議員の提案により、熊本県での「くまもとマイタイムライン」の普及が注目を集めた。これは、自分自身の避難行動をあらかじめ整理し、想定内の行動を促すためのツールである。芥川議員は、自らが目撃した災害時の苦境から、この制度の重要さを強調した。また、教育の現場でも導入が進められており、今後の取り組みが期待される。
さらに、防災機能が求められる学校施設の耐震性についても質問された。教育部長の山口裕一氏は、すべての学校施設が耐震基準を満たしていることを説明し、過去の教訓を活かした安全対策の強化が進んでいるとして、その重要性が確認された。
また、藤井慶峰議員は、新型コロナウイルス感染症による経済的影響が市民生活に与える影響について詳細な情報を提供した。この影響は、特にひとり親世帯や学生世帯に差し迫った問題であると思われる。健康福祉部長の岡田郁子氏は、本市の独自支援策が講じられていることを明言し、今後の取り組みの必要性を訴えた。
そのほか、地震時の避難訓練についても説明があり、教育部長は子どもたちに安全行動を教えるための様々な取り組みが実施されていると述べた。特に、避難訓練を通じて地震のメカニズムを教え、実際の避難行動に役立てることが求められているとのことだ。
ここに、地域の観光問題も討議され、観光協会が新型コロナウイルスの影響で厳しい状況にある中、観光情報発信の施策が強調された。経済部長の小山郁郎氏は、観光列車「A列車で行こう」の運行開始からの活動を振り返り、今後の観光戦略の重要性を確認した。
この日は、地域の安全や経済の支援、さらに観光振興に向けた多様な意見が交わされた。市民の生活を支え、災害に強い地域を実現するためのさらなる取り組みが期待されている。