宇土市議会が令和元年6月に開催した定例会では、地域高規格道路に関する重要な問題が取り上げられ、全議員が出席する中で進行した。特に、地域高規格道路促進等対策特別委員の中間報告が注目を集めた。
地域高規格道路促進等対策特別委員長の今中真之助氏は、熊本・宇土道路プロジェクトについて進捗状況を報告した。平成31年度の国の予算は依然として前年度並みの1億円にとどまっており、用地取得の進捗は約99%とのことだが、実質的な事業進捗は35%にとどまるという課題が指摘された。これに対して市民からの質問があり、「熊本・宇土道路はなぜ進まないのか」といった声が上がる中で、執行部は「調査等は宇土道路と併せて行う」と述べた。
加えて、今年度の事業内容については、用地管理工事や補償関連の事業が挙げられた。特に、宇土道路の平成31年度国の当初予算は11億4100万円と大幅に増額されていることが強調された。しかし、依然として多くの市民が工事の進ちょくに疑問を持っている状況である。
次に、各常任委員長からの報告が続いており、総務市民常任委員会の平江光輝氏が、専決処分に関連する議案について説明した。その中で、宇土市の特殊な事情に基づく補正予算などが承認され、様々な政策が検討されていることが挙げられた。
福田慧一氏は、議案の中で2件に反対した。特に、国民健康保険税の引き上げが年金生活者や低所得者層にさらなる負担をかけるとして反対意見を表明した。また、消費税引き上げに対しても同様に不安を示し、今後の税制について慎重な判断が求められる旨の意見を述べた。
請願・陳情についても議論がなされ、介護従事者や看護師の処遇改善を求める陳情は不採択とされたが、委員からは今後の継続的な対応を要請する発言があった。こうした議論を経て、最終的には教職員定数改善を求める意見書など、重要な議案が可決される結果となった。
このように、宇土市議会では、地域の重要な課題が慎重に取り上げられ、多くの議員が市民の声を反映した議論を展開したことが強調された。地方の課題解決に向けた積極的な取り組みが期待される。