令和2年第1回逗子市議会定例会が開催され、主に市の予算と施政方針が議題となった。市長の桐ケ谷覚氏は、自身の施政方針について、「この1年が勝負の年である」と強調し、様々な改革に取り組む姿勢を示した。
今後の企業誘致と起業促進に向け、特に子育て支援の重要性が指摘され、託児機能を持つ事業者の誘致や新たな雇用の創出に注力する方針が示された。具体的には、平行して行われる「ZUSHI BIZ」の活動を通じて、企業との連携を強化し、逗子市内への企業進出を目指した取り組みを進めている。
また、保育士不足や受け入れ環境の整備に関連し、緊急的支援を強化することが求められている。市内の保育園と連携し、保育士の確保と育成に向けた支援を行う方向で、来年度の予算案には関連施策が多く盛り込まれた。
教育分野では、ICT教育の推進と関連した新しい学習環境の整備も進められ、教員の負担軽減を図りつつ、指導力向上にも力を入れる考えが伝えられた。特に、児童たちの情報活用能力の育成が重要視されており、新たな技術を駆使した教育が模索されている。
高齢者の移動手段確保については、地域住民の要望を受け、逗子アーデンヒルでの公共交通の実証実験が行われることが発表された。この取り組みは高齢者の生活支援にもつながると期待されている。
さらに、昨年2月に発生した池子での崖崩れ事故を受け、土砂災害の危険箇所の調査が進んでおり、通学路の安全対策が急務であることが強調された。市は引き続き、地域防災計画に基づき、災害時の備えや市民の安全確保に努める方針である。