令和3年6月22日、肝付町議会は第2回定例会を開催し、さまざまな議題について議論が行われました。
特に注目されたのは、永野和行町長による「ゼロカーボンシティ」の宣言の発表です。町長は、2050年までに温室効果ガスの排出をゼロに目指すと強調し、他の自治体との連携を進めていく意向も示しました。
この宣言を受け、肝付町は錦江町や南大隅町と共に、広域的な環境政策に取り組むことを確認し、地域全体で持続可能な社会に貢献していく方針を立てました。同町長は、これを「地域の活性化にも寄与する取り組み」と位置づけています。
他にも、中山川整備に関する陳情も賛成多数で採択されました。柳一夫産業・福祉委員長は、陳情者や建設課の意見をもとに妥当性を認め、本委員会の賛成で決定したと述べました。
さらに、教職員定数の改善を目的とした陳情も全会一致で承認され、教育現場の充実を図るための意見書が採択されました。前田美春総務・文教委員長は、「ことの必要性を鑑み、教育予算として優先的に取り扱うべき」と発言しました。
肝付町議会は、今期の委員会条例や基本条例の一部改正も採決。ITの導入と町民に向けた報告会の開催について、合理的かつ柔軟な対応を目指しています。業務効率を高める狙いとともに、町民参加の意義を重要視する方向性が確認されました。
また、令和3年度一般会計補正予算も可決され、新型コロナウイルス感染症対策として、地域経済への支援が拡充される見通しです。特に、商品券の配付や飲食業への補助金が計上されており、地域社会の復興に向けた強い意志が感じられます。各種委員会からの報告を受け、安定した推進を図ることが求められています。
町議会は今後も、住民とのコミュニケーションを重視した透明な議会運営に努め、「ゼロカーボンシティ」宣言からの一歩を着実に進めていく構えです。