令和3年6月15日に開催された肝付町議会定例会では、介護保険事業や地域の観光施設、学校施設に関する活発な議論が展開された。
今回は特に、介護保険事業についての質問が多く上がった。
前田美春議員は、町の高齢化率と介護サービスの状況に触れ、介護保険サービスや住宅改修費の利用状況を具体的に質問した。町長の永野和行氏は、介護サービスの給付について324件のうち270件が住宅改修サービスを受けたこと、福祉用具が277件であったと述べた。
また、前田議員は令和3年度に入るのと同時に介護保険料が6,500円から7,200円に引き上げられ、率で言うと10.7%の増加となることに対し、その根拠を問いただした。町長は、肝付町の状況が県内でも比較的高い水準である旨を説明し、周知活動の努力も述べた。
次に、吉原光議員から国民宿舎コスモピア内之浦の早期改修についての質問があった。早期改修を求める嘆願書には3,212名の署名が添えられたことを指摘した。町長は、経営状況の悪化から改修工事の中断を余儀なくされた背景を説明したが、吉原議員は他の市町が改修を実施している中での町の判断を疑問視し、町民の不安に応えるべきであると強調した。
さらに、有留智哉議員は、肝付町が管理する学校施設について質問し、耐震性や老朽化への対応策を確認した。教育長の上久保秀樹氏は、校舎の維持管理や安全点検に努める方針を示したが、両者の意見には予算の厳しさに対する共通の認識があった。