令和4年12月6日に開催された陸前高田市の第4回定例会では、一般質問が行われ、生涯にわたる女性の健康支援や陸前高田市立博物館の役割が取り上げられた。
今回の会議では、議員の畠山恵美子氏が主に二つのテーマについて質問を行った。生涯にわたる女性の健康支援に関しての質問では、同市における乳がん検診と子宮頸がん検診の受診率がいずれも低下傾向にあることが明らかになった。具体的に、乳がん検診の受診率は40歳以上の女性を対象にしており、平成30年度36.0%から令和3年度31.9%へと4.1ポイントの減少が見られ、子宮頸がん検診も27.1%から22.3%へと4.8ポイントの低下を示している。市長の戸羽太氏は、受診率向上に向けた周知活動の重要性を強調し、医療機関との連携を図る方針を示した。
また、畠山氏は、子宮内膜症をはじめとする婦人科疾患に関する相談体制の整備と、医療機関へのつなぎを強化する必要性を訴えた。市長は、相談体制を専門的な知識を持つ保健師が担当することが適切であるとの見解を示し、相談者に寄り添う姿勢を示した。
一方、陸前高田市立博物館の役割に関する質問では、同博物館が文化財の復興や地域活性化に貢献する重要な舞台であることが確認された。今年は博物館法の改正がなされ、博物館が文化観光振興に寄与することが期待されている中で、アクセス権の保障や多言語の展示についての課題が議論された。教育長の山田市雄氏は、博物館が持つ資料の教育活用を進めるとの意向を表明し、今後の取り組みについて期待感を示した。
このように、市のリーダーたちは女性の健康支援や博物館活用に向けた積極的な姿勢を示し、地域のニーズに応じた施策の強化に努める必要がある。地域の健康意識を高めることや文化的資源を活用した観光振興が今後の課題となるだろう。