令和2年第2回陸前高田市議会臨時会が開催され、新型コロナウイルス対策に関連する補正予算が議決された。
本会議では、補正予算の総額702億1,333万8,000円が追加されることが決定した。
この補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策関連の重要な施策を含むものである。
総務部長の戸羽良一氏は、補正額の具体的な内容について詳しく説明した。今回の補正には、学校における学習用タブレットの整備や、公共施設における感染症対策としての消毒液の購入等が含まれることが明らかになった。
特に注目されるのは、農業支援として新型コロナ対策農業支援事業費補助金が盛り込まれた点である。
また、商業支援についても、新型コロナウイルスにより影響を受けた事業者への支援策が提案され、最大100万円の補助が見込まれている。
議員からの質疑に対しても、各関連部長が具体的な回答を行い、地域のニーズに応える姿勢が強調された。特に、持続化給付金の対象外となった任意団体への支援策については、観光交流課長の村上知幸氏が具体的な支援内容を説明。支援対象となる団体は利益の減少が著しい場合に限定され、その状況に合った柔軟な対応が求められる。
議会では、今後の新型コロナウイルス感染症の影響を見据えた財源の運用についても話し合われた。財政課長の黒澤裕昭氏は、国からの臨時交付金の活用状況や、地域経済活性化に向けた財政調整基金の使用についても詳細に述べた。
市長の戸羽太氏も、議会終了後の挨拶において、市内経済の活性化や感染症予防対策に全力を挙げると表明。企業や住民との連携を深めることが必要であるとの認識を示した。議会の決議を受け、この補正予算が地域の復興に向けた大きな一歩となることが期待される。