令和2年8月4日、大船渡市議会第3回臨時会が開催された。この会議では、議案第1号として令和2年度の一般会計補正予算(第5号)が議題に上がった。
議案の提出者である総務部長、田中聖一氏が補正予算について詳細に説明した。今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策を中心にしており、特にNPO法人や障害福祉サービス事業者への支援が含まれていることが強調された。具体的には、支援金の給付や地域消費喚起のための振興券の発行、小中学校への感染症予防用品整備に関する経費が計上されている。
補正額は総じて2億8,470万円であり、歳入と歳出の合計がそれぞれ280億4,570万円に上る。田中氏は、特に新型コロナウイルス感染症に関連した地方創生臨時交付金の増額が寄与していることを述べた。具体的には、国庫支出金1億8,158万5,000円の増加が、その根底にあると語る。
また、議事の中では、市民協働課長の新沼晶彦氏がNPO法人に対する事業継続支援金について言及し、その必要性を訴えた。特に、収入が減少しているNPO法人への支援が、中小企業と同様の形式で行われていることが、多くの議員から支持を得ている。
審議が進む中で、観光推進室長、千葉譲氏からは宿泊観光復興事業の話があった。市内宿泊施設を利用する市民には5,000円の助成が行われ、新たな宿泊モデルを創出することを目指している。また、宿泊者へのクーポン券を通じて地域消費を活性化する狙いがある。
最後に、議長の渕上清氏は議案への賛成意見を求めたところ、出席議員全員の賛成により、議案第1号は原案通り可決されることとなった。市の経済対策が長期にわたり続いている中で、その効果的な支援策が期待されている。議会は午前11時20分に終了した。