令和6年第1回定例会が3月4日に開催され、多岐にわたる市政に関する一般質問が行われた。
初めに、副市長の引屋敷努氏が、発達した低気圧による暴風雪の影響について報告。市内の漁港施設において5漁港で防波堤や臨港道路などの被害が確認されたものの、人的被害は報告されなかった。引屋敷副市長は、関係機関に報告し被災施設の早期復旧に努める意向を示した。
次に、5番議員の菅原実氏が、椿サミット開催に向けた市の取り組みと中学校吹奏楽部の現状について質問。菅原氏は、椿サミットが2年後に開催されることを引き合いに出し、地域の特性を活かす必要性を訴えた。また、吹奏楽部の練習環境の改善と指導者確保についても問題提起し、地域おこし協力隊員などの支援を求めた。
渕上市長は、吹奏楽部においては現状の状況を考慮しつつ、楽器の保管及び指導者の確保の課題があると認識していることを述べた。菅原議員は、合同吹奏楽部の設立を提案し、パート練習に関するスペース確保を求めた。
続いて、綾里地区の水道施策に関する質問では、商工港湾部長の今野勝則氏が、三陸鉄道の敷地を利用した送水施設の課題について言及。送水管敷設のための高額な事業費や工事の制約について説明し、活性炭処理設備の整備が最善であるとの見解を示した。森操議員は、地域住民へのコンセンサスを重視し、安心な水道供給の確保を求めた。
また、物価高騰への対策として中小企業の賃上げについての質疑が交わされ、商工課長の鈴木宏延氏が国の賃上げ促進税制について説明した。物価上昇に対して持続的な賃上げが求められる状況として、経営の効率化が重要であるとの認識を示した。
最後に、森議員は中小企業活性化協議会の周知を強調し、市として積極的な支援を求めた。市長は、経営者への支持が従業員の賃上げにつながるとし、今後の施策の充実を約束した。
会議の最後まで、多様な意見が交わされ、市政の課題解決に向けた熱心な議論が繰り広げられた。