令和4年11月15日に開催された大船渡市議会第3回臨時会では、主要な議題として令和4年度一般会計補正予算と市民文化会館の空調設備更新に関する工事請負契約の締結が審議された。
まず、会期については、市議会は本日1日のみとすることで合意。議長の三浦隆氏は、出席議員18名が定足数に達していることを確認し、会議の開会を宣言した。
続いて、総務部長の佐藤雅俊氏が議案第1号の補正予算の説明を行った。令和4年度一般会計補正予算は、国の新型コロナウイルス対策による価格高騰対策やワクチン接種事業を含む支援に充てるためのものであり、主な歳入は国庫支出金や県負担金の増額で構成されている。総額は46,187万8,000円の増であり、これにより歳入歳出ともに234億6,560万4,000円となる。また、補正の具体的な内容として、民生費や衛生費に関連した支出が盛り込まれていることが報告された。
その後、議案第2号について市民文化会館空調設備の工事請負契約が提案された。工事は大船渡市内に位置する同会館の設備更新を目的としており、請負契約金額は1億7,600万円に設定されている。今回の更新は機械設備の老朽化に伴い、予防的対応として必要と判断されたもので、特に耐用年数が近づく中で計画的な更新作業が行われている。また、業者選定にあたっては指名競争入札が採用され、落札率は84%と報告された。
質疑応答の中では、議員から補正予算の内容について具体的な質問が寄せられた。例えば、プレミアム付商品券の発行や、三陸鉄道運行支援金の具体的な配分額が注目された。特に、プレミアム付商品券に関する効果測定や評判に対する議論が多く、市の経済活性化に向けた施策の考え方が問われた。繰り返し行われた議論の中では、事業者や市民にとっての実効性や適応性についての意見もあり、継続して改善していく必要性が強調された。
この臨時会では、最後に市長の戸田公明氏が登壇し、在任中の挨拶を行った。特に震災以降の復興や市の未来に向けた取り組みを振り返りつつ、市民と共に歩んできた道程を強調した。多くの支援を受け、最後まで力を尽くした市政に感謝の意を表し、退任を迎える心境を述べた。市の未来は市民にかかっているとのメッセージで幕を閉じ、議決された議案はすべて可決された後、閉会となった。