令和元年第3回定例会での市政に対する一般質問では、さまざまな議題が提起された。
9番議員の今野善信氏は、まず大船渡市協働のまちづくりについて詳細に問いかけた。特に高齢化が進む地域において、地域包括ケアの構築が課題であると指摘した。市民の理解不足を訴え、協働によるまちづくりが重要であると強調した。
これに対して市長の戸田公明氏は、協働のまちづくりは地域力向上に必要不可欠であり、慎重に進めますと述べた。雲南市の事例にも言及し、地域住民が主体となる取り組みの重要性を訴えている。
続いて、田中英二氏は奨学金制度についての質問を行った。大船渡市育英奨学会の利用状況を確認し、今後の制度充実が求められる。議員は特に、奨学金の返済に関する支援が市内定住を促進すると指摘し、入学一時金の追加貸与を促した。市側は、奨学金制度の強化を検討する意向を示している。
また、滝田松男氏は小中学生のスポーツ活動における健康管理の重要性を説き、指導者の暴言や過度なトレーニングによる問題に強い懸念を表明した。教育長やスポーツ関連の職員は、監視体制の強化と指導者養成に努めていると回答。今後も生徒の健康と権利を尊重する方針を堅持するとしている。
さらに、再生可能エネルギーの推進に関する議論も行われ、太陽光発電事業の経済面でのリスクや環境への影響が重要課題として浮上した。特に地元住民の不安が強調され、環境対策を徹底する必要があると指摘された。市長は、賃貸証明書を出した経緯を説明しつつ、自然環境の保護と企業による責任ある事業運営を求める姿勢を示している。
最後に、蕪島のケヤキの巨木保存についての質問があり、環境保護を重視しつつ、管理体制を見直す必要があると認識されている。市の幅広い支援が求められる中、今後の方策について詳細な説明が期待されている。