令和6年6月、第2回定例会において、議員たちが市政に対する一般質問を行い、特に注目されたのは大船渡椿サミットに関する議論である。椿サミットは、ツバキをテーマにした全国規模のイベントであり、市民の誇りや地域への愛着を育む機会として位置づけられている。
このサミットの成功に向けた取り組みとして、参加団体の幅を広げ、市民を巻き込む形で、多様な視点を取り入れて行うことが重要とされている。特に前回の開催時に比べ、参加団体が少なくなってしまったことが懸念されており、これは地域からの関心を喚起するためにも、様々な団体との連携を強化する必要がある。
具体的には、地域住民を巻き込んだ運営が求められ、過去の成功例を参考に、多くの団体の協力を得ることが望まれる。特に、地元の文化、伝統、歴史を生かした魅力的なプログラムが必要であり、参加者との交流を促す仕組みが求められている。これにより、市民が自らの地域を誇りに思い、シビックプライドを高める効果が期待されている。
また、フューチャーデザインという新たな考え方についても議論された。現在の課題だけでなく、将来世代の視点を取り入れることで、持続可能なまちづくりが視野に入った施策が導入されようとしている。こちらは、住民参加型の議論を進めるための方法として有望視されている。
鳥獣被害対策についても言及があった。特に、イノシシや猿による被害が増加している現状において、捕獲や個体数管理の必要性が強調され、自治体としては効果的な対応策を検討する必要がある。加えて、三陸鉄道綾里駅舎の解体後の跡地活用についても、市民にとっての利便性を考慮した計画が期待されている。
この一連の議論を通じて、市民が関わりを持つことで、より良い地域社会の形成が進むことが求められている。特にイベントや新たな施策への関与を促進することが、大船渡市の持続可能な発展に寄与するとの期待が示されている。