令和5年9月26日、大船渡市議会は第3回定例会を開催した。
出席議員は全20名で、議長の三浦 隆君が開会を宣言した。議題は、令和4年度の様々な会計決算の認定を含む22件に上る。特に注目を集めたのが令和4年度の一般会計歳入歳出決算だ。決算審査特別委員会の委員長である熊谷 昭浩氏は、決算について原案通り可決すべきと報告した。
全ての認定案及び提案には賛成が相次いだが、その中で「認定第1号」に対しては佐藤 優子君が反対討論を行った。主要な反対理由は、教育予算の不足と、特に図書費の低さにあった。佐藤氏は、文科省が定める予算に対し、市の予算が4分の1にまで縮小している点を厳しく批判した。
また、地方創生推進事業に関連したスポーツ事業についても懸念が表明された。佐藤氏は、コロナ禍の影響で収支が悪化している中、適切な運営と収益性を求める姿勢を強調した。彼女は、市の財政状況が厳しい中で、教育環境を整えることの重要性を訴えた。
採決では、認定第1号は賛成多数で無事に通過した。このような中、各議案についても順次調整が進み、発議案や条例改正案も議題に上がった。特に、教職員定数の改善や、教育経費の国庫負担制度の拡充を求める意見書に対する討論が行われた。
討論の中で、森 操君は反対の立場を示し、過去に同様の案が否決されてきた経緯を説明した。対照的に、西風 雅史君は賛成討論を行い、教育改革の重要性と、教職員定数の改善が教育の質に直結することを訴えた。
最終的に発議案は否決されたものの、市議会は重要な課題に向き合い続け、さらに多くの施策を進める姿勢を揺るがすことはなかった。議会は11時25分に閉会し、今後の財政運営においても持続可能な地域社会の実現に向けた取り組みが求められ続ける。