令和元年12月の宮古市議会定例会は、14件の議案と1件の請願が審議される。特に、一般会計補正予算は注目が集まった。
議案第1号として提案された令和元年度の一般会計補正予算は、歳入歳出それぞれ22億9,430万6,000円を追加し、総額466億277万2,000円を計上するものだ。この補正には災害復旧事業に係る地方債が含まれており、市の財政の現状が反映された形となっている。市長の山本正徳氏は、これにより市民生活の安定を図るとともに、今後の事業運営に必要な支援をしていく考えを示した。
また、議案第2号では、国民健康保険事業勘定特別会計の補正も行われ、歳入歳出がそれぞれ1,440万6,000円増額される。これは、国民健康保険事業の健全運営を目的としており、より効果的な運営を求める市民の声に応える形で提案されている。
介護保険事業に関しても、議案第3号において特別会計補正予算が組まれ、地域に密着したサービスの充実が図られる。これにより、高齢者世帯の福祉向上が期待されている。
さらに、空家等の適正管理に関する条例の改正案も審議され、宮古市空家対策推進協議会の委員定数の増員が提案された。市民の安全と地域の価値を高めるためには、地域の協力が必要であり、行動が喫緊の課題であると各議員は意見を述べた。
議会では、田老総合事務所庁舎の移転新築に関する変更議案も提案され、契約金額を増額し、工期を延長する必要があることが説明された。これにより、地域の行政サービスの質が向上することが期待されている。
最後に、請願第5号として「宮古市に放射性廃棄物を持ち込ませない条例(仮称)」制定が求められた。これは市民の安全に対する関心が高まる中での要請であり、次回の会議でさらなる議論が行われる見込みである。