令和5年12月、宮古市議会は人口減少や不登校問題など様々な課題について議論を展開した。
特に、小島直也議員が取り上げた「人口減少社会に対応するための外国人の受け入れについて」は、重要なテーマとして多くの関心を集めている。政府の推計によれば、2070年までに日本の総人口が8,700万人に減少し、40%が高齢者になるとされている。小島議員は、「日本は今、国際社会において外国人受け入れに舵を切るべきだ」と訴えた。市長の山本正徳氏は、その必要性を認めながらも、慎重な姿勢で対応策を模索する意向を示した。市の現状では、約200人の外国人が働いている一方で、日本語習得支援制度の充実が求められている。市長は、3年間の計画を立てて外国人への日本語教育を進めるとし、地元の日本文化を紹介する重要性についても強調している。
次に、教育問題では、特に子どもの発達障害と不登校に対する支援が議論された。市の教育長、伊藤晃二氏は、支援体制が充実していることや、早期発見と対応を進めるためアンケートや観察を活用していると説明した。しかし、議員らは不登校問題が深刻化している現実を強調し、心の健康を支えるソーシャルワーカーの役割や、家庭への支援についても問うた。伊藤氏は、学級内の居場所作りや保護者との連携を大切にし、不登校を未然に防ぐ取り組みを続けると述べた。
また、場所や滞在費を抑える形で新しい支援金制度の導入が求められており、周知活動の強化が期待されている。特に、若者の社会参画を促す補助金制度が提案され、実際に地域振興に寄与する形での展開が望まれている。議題に投稿された企業版ふるさと納税の活用促進も重要なテーマとなった。
最後に、道路整備についても議論され、県道有芸田老線への接続が重要であることを認識し、必要な手続きを迅速に進めるべきとの声が上がった。議場では、整備に向けての時期や財源についても具体的な見通しが求められた。市長は、未舗装部分についても確認し、必要な整備を進めていく方針を示した。
議会では、地域全体の発展を模索する熱心な議論が交わされる中、行政としても市民参加の基盤を増やすことが求められている。