令和4年9月定例会議では、多くの重要な課題が取り上げられた。特に、川井地域の保育環境と宮古市の観光についての議論は、多くの関心を集めた。
3番の古舘博議員は、川井地域における保育環境の課題について質問した。川井地域には小国保育所があるが、2歳未満児に対する入所ができない状況が続いている。古舘議員は、実質的な保育環境の整備が行われない限り、地域の若い世代が転居する要因となることを懸念している。この点に関し、山本市長は「保育環境が理由で他地域への転居を招いてはいけない」と強調し、地域型保育事業の活用を進める方針を示した。
宮古市の観光については、1番の畠山智章議員が質問した。宮古市の観光資源は豊富であるものの、観光の魅力を夜間にも広げる必要があると述べた。山本市長は、夜間イベントの重要性を認識し、浄土ヶ浜での夜市やライトアップを継続する意向を表明した。また、広報活動を強化し、観光地としての魅力を発信することが求められる。
木村誠議員は新型コロナの影響を受け、自宅待機を強いられた濃厚接触者についての支援を求めた。自己隔離の詳細情報や抗原検査キットの配布に関して、山本市長は「情報提供の強化に努める」と回答し、保健所との連携を図ることを約束した。
JR山田線の存続問題も重要な議題として取り上げられた。竹花邦彦議員は、赤字路線の今後の課題や沿線自治体の支援について質問した。山本市長は、沿線自治体と共に山田線の存続を模索する意向を示し、具体的な施策の検討を進める方針を表明した。特に観光資源としての活用と、地域住民の利用促進が成功の鍵だとした。
最後に、定年延長についても議論され、市長は近日中に条例改正案を提案する計画を述べ、職員への周知を早急に進めることを約束した。定年延長に伴う新たな勤務形態や給与条件についても十分な説明が必要であるとした。