令和5年9月12日に開催された宮古市定例会議では、さまざまな重要な議題が審議された。
特に注目されるのは普通財産の管理に関する事故についての報告である。事故は市有山林内に腐食した立ち木が倒れ、隣接する住宅敷地内に停車していた車両に損害を与えたもので、宮古市は相手方に32万3,413円の損害賠償金を支払うことになった。この件について、田中尚議員は「事故が発生する前に管理体制をどう考えていたのか」と指摘し、管理のずさんさを問題視した。これに対し、下島野悟総務部長は「日頃より安全管理に注意しているが、今後はさらに徹底していく」と回答した。
また、保育所における事故として、タープテントが風で飛ばされ、駐車中の車両に損害を与えたケースも取り上げられた。ここでの損害賠償額は8万3,600円で、保険で全額補填されることが強調された。佐々木雅明保健福祉部長は、事故に対するお詫びを述べ、必要な安全確認を徹底していくと述べた。
一方、市営住宅に関する滞納問題は依然として大きな課題である。藤島裕久都市整備部長は、滞納者との和解を申立て、生活状況を勘案しつつ解決を図っていると説明。その中で滞納者には法的措置を視野に入れたアプローチも必要であると認めつつも、まずは合意形成を目指していると答えた。
決算認定の場面では、令和4年度の財政状況について報告がなされ、全般にわたる歳入と歳出の数字が詳述された。菊池範子会計管理者は、「歳入全体に占める市税の割合は依然として高く、適正な執行が求められる」と強調し、さらなる収支の健全化が必要であると述べた。
議会は今後、宮古市の持続可能な運営に向けて、各人が問題を共有しながら進めていくことが求められている。投票結果、可決となった各議案は、宮古市の新たな成長戦略に沿った計画的な施策の進行を進めるための基盤となることが期待されている。