令和3年12月1日、宮古市議会定例会が開催された。
この会議では、28件の議案が審議され、特に令和3年度宮古市一般会計補正予算(第11号)が注目された。市の財政状況を受け、生活困窮者への支援やコミュニティエフエム放送設備の移設に関連する費用が計上された。
説明を行った若江清隆総務部長は、全体で4億1千139万4千円の歳入歳出の追加が行われ、総額370億7千328万8千円に達すると述べた。また、今年度の生活支援策として灯油や暖房費の助成を行う方針を示した。さらに、児童福祉費では子育て世帯への臨時特別給付金が計上されており、迅速な支給開始が求められた。
委員からは、コミュニティエフエムの移設先や生活困窮者への経済的支援の実施時期について確認が行われ、一部の早期支給の要望があった。工藤小百合予算特別委員会委員長は、質疑の結果、異議なく原案が可決されたと報告している。特に冬季の生活支援が急務として位置づけられ、各委員からは改善提案が続出した。
一方で、議案第5号では、国民健康保険事業勘定特別会計補正予算が取り上げられ、高額療養費の給付見込みを受けた歳入が増えることが予想されている。これにより、被災者への免除期間が延長され、さらなる支援拡充が図られる見込みだ。
また、障害児施設組合の解散についても議論が交わされ、南部地区の子供たちの福祉増進が期待される。解散後の資産処分や新たな協議についても視点が向けられている。
教育分野では、河南中学校の擁壁改修工事に関する議案が報告され、予算の増加が説明された。地震対策を含む重要な工事であり、安全対策の強化が求められている。
今後も宮古市は、財政の健全化を図りつつ、地域福祉の向上に努めていく方針である。議会では、今後も多角的に議案が審議され、市民生活に必要な施策が推進されることが望まれる。