令和3年度12月の北上市の通常会議では、数つの重要なテーマが議論された。
最初に注目されたのは、「ツキノワグマ・イノシシ・ニホンジカ等の被害防止について」である。
この件について、藤原 常雄市議(新清会)は昨年度の捕獲数や生息数、本年度の捕獲状況について詳しく述べた。
特に、津軽米など新規作物の被害が急増していて、農家は大きな打撃を受けていると強調した。
さらに、対応策として、ツキノワグマの被害が発生した際の捕獲実施や補助金の増額を求めた。市長の高橋 敏彦氏は、「環境省の計画を踏まえ、適切な捕獲活動とともに市の防止計画を強化していく。」と述べた。
次に挙げられたのは、「米価下落、凍霜害・ひょう害に苦しむ農家への支援について」である。
藤田 民生市議(北政会)は、大幅な米価の下落が農家に与える影響を懸念し、特に小規模農家への支援を強く訴えた。
市長は、「花巻農協と連携し、無利子の融資制度を創設し、農家の支援に努める予定である。」と答えた。
また、凍霜害・ひょう害に対する支援策についても、現状を踏まえて必要な情報を提供する必要性を強調した。
さらに、「プラスチックごみの減量について」も取り上げられた。市は、プラスチックごみのリサイクル状況と今後の課題について説明した。
特に、法律の施行による新たなリサイクル、プラスチックの満身による影響と対応策についても言及され、今後の進め方が問われた。
また、夏油高原スキー場の将来構想についても、多くの議論が重ねられた。
三宅 靖市議(北上まほろばクラブ)は、スキー場が経済に与える影響や、合同意見会の中で出た意見について紹介した。
市は、引き続きスキー場の活用を図り、さらなる意見交換を進めることを約束した。
環状交差点についても説明があり、交通量や現在の交差点の安全性に関する見解が示された。
交差点の設計に関しては、都市整備部長が、交通量や安全性を考慮して設計したと述べたものの、設計された幅員では大型車両が通行可能であるのか疑問が残るとされ、テスト走行の実施が提言された。
最後に、空き家対策としては、地域の危険な空き家を見回り、自主的な管理を促す施策が説明された。市は空き家の調査を継続して行う意向を示し、地域協力を求めた。その結果、6件の空き家が特定され、対応が必要な状態となっていることも分かった。市民に対し安全な地域づくりを進めながら、引き続き最新の情報を提供する姿勢が見て取れた。