令和5年度11月通常会議において、様々なアジェンダが議論された。
中でも、北上市消防団部の運営に関する質問が特に注目を集めた。5番の太田洋市議員(北政会)は、部の運営経費負担や出動時の課題について詳細に質問を行い、消防団員の人員確保が困難である現状について言及した。市長の八重樫浩文氏は、経費負担について現状を説明し、操法訓練に必要な機材については、市が貸与していることを明言した。また、出動時に46部中の約71%が人員不足を訴える現状に対し、令和6年4月からの主にOBで構成される機能別消防団員制度導入の方向性についても示した。
また、8番の菊池勝議員(新清会)の質問により、当市の民俗芸能における取組体制の強化が求められた。ユネスコ無形文化遺産に登録された鬼剣舞などの振興に向けて、具体的な課題と市民の理解促進が必要であると強調された。市長もまた、課題の認識を示し、協会と連携した取り組みを続ける姿勢を明確にした。
保護猫活動についても議論が交わされた。菊池勝議員は、当市の協力体制の重要性を強調し、特に民間団体「北のしっぽ」との連携の必要性を訴えた。市の生活環境部長は、県との連携を進めながら、適正飼育の重要性を再度確認する必要があると述べた。
一方で、職員のメンタルヘルスケアについても深刻な議論が展開された。三宅靖議員(北上まほろばクラブ)は、過去の状況からストレスチェックの実施や復職支援プログラムについて具体的な提案を行った。市の企画部長はストレスチェックによる高ストレス者への対応策を説明し、職員衛生委員会による情報共有や改善策の模索が行われていることを強調した。
最後に1人1台端末の活用と学校DX推進についても質問があり、新しい教育環境の整備には技術的な支援が必要であることが示された。教育部長は、市全体のICT教育環境向上に向けて取り組みを続ける姿勢を示した。