令和2年度12月の北上市通常会議において、熊谷浩紀議員が主に災害時の避難所対応について質問を行った。特にLGBTや災害弱者への配慮が求められ、避難所運営の改善が強調された。これに対し、市長の高橋敏彦氏は、避難所運営に関するマニュアルの見直しを行ったと述べた。
熊谷議員は、災害発生時にLGBTへの配慮が不十分である現状を指摘した。特に、避難所での物資配布やトイレ利用の際の配慮が欠けていることが明らかとなった。市長は、避難所開設運営マニュアルの見直しを実施し、必要とする人が適切に支援を受けられるよう、対応する意向を示した。
次に、災害時における福祉避難所や医療的ケアを必要とする方々への支援が議論された。熊谷議員は、インフラが停電する状況においても、医療機器が使用できる環境を整備する必要性を訴えた。市長は、災害時には医療施設への入院を考慮するよう呼びかけつつ、福祉避難所における電力供給の向上を目指し、新たな補助金制度を導入したと説明した。
また、避難所の電源確保や災害時の移動型仮設家屋についても話が及んだ。熊谷議員は、地震や台風による被害が増える中で、迅速な対応が求められているとし、EVなどの電動車両を用いた電源供給の活用を提案した。市長は、公用車にプラグインハイブリッド車を追加し、非常時の電源供給に備えた計画を進めているとして、熊谷議員の提案に前向きな姿勢を示した。
最後に、新婚世帯に対する「結婚新生活支援事業」についても触れられ、熊谷議員は周囲の市町との競争に遅れないような支援策を求めた。市長は国の政策にも言及しつつ、新たな施策について検討を進めていくとし、これからの少子化対策に取り組んでいく決意を示した。