令和3年2月24日、北上市議会は第260回臨時会議を開催した。議題は令和2年度の予算補正や指定管理者の指定に関するものであり、その中で特に指定管理者の選定についての議論が注目される。
議案第124号の北上勤労者体育センターの指定管理者について、以前の指定管理者であるNPO法人フォルダが不調となった経緯が発表された。財務部長の高橋謙輔氏は、指定管理料に関して、提示された条件が厳しく、当初の運営計画に対して人件費の削減が求められたことが影響したと説明した。更に、11月には市長から増額は認められないとの通知があったとして、交渉が成立しなかった要因を挙げた。
質疑応答の中で、藤田民生議員は、指定管理者としての役割に従事する人員配置について意見を述べ、その事業者が維持すべき雇用環境についても懸念を示した。教育長の斎藤昌彦氏は、教育活動を支えるために必要な物品を整備することが必要であると確認し、人員配置についての考慮の重要性を強調した。
また、指定管理者選定においては、優先交渉権者として適当と判断された評価が議会で議論されており、市長の高橋敏彦氏は「市民に開かれた施設であることが重要だ」と述べ、公募に関する透明性を確保する姿勢を示した。
午前11時43分、会議は無事閉会を迎え、議案第124号及び第125号は可決された。議会では今後、労働条件や管理体制の更なる整備に向けた取り組みが求められることとなると予想される。