令和2年度の北上市常議会が開催され、市長の施政方針などが議論されました。
高橋敏彦市長は、あじさい都市の概念を強調しました。この構想に基づき、地域別構想が進められています。高橋市長は、「あじさい都市は将来持続的に発展する強い地方都市の姿をイメージしている」と述べつつも、現状には不安を感じているとしました。
高橋光博議員は、あじさい都市の実現に向けた課題を指摘し、その進捗状況を問いただしました。「地域拠点が現実的に形成されている実感が湧かない」との問いに対し、市長は「地域に誇りを持たせ、成熟したコミュニティの維持を支援していく」と答えました。
次に、大学等高等教育機関設置に向けた研究が進められていることが報告されました。若い世代の人材育成を支援することで、地域社会への雇用の受皿を確保する狙いがあります。市は、地域の教育機関との連携も模索しているとのことです。
また、定住自立圏の構想については、進捗があったことが報告され、北上市が地域全体の生活機能を確保するために取り組んでいる様子が明らかになりました。市は、実績を基に次期共生ビジョンの策定も進めています。
さらに、中期財政見通しについて市長は、一般財源の収支改善の時期を令和6年度以降とし、今後の立ち直りに向けた課題を述べました。加えて、劣化調査の結果を踏まえたインフラ資産マネジメントに向けた基金設置に関して支援が要求されている現状も表明されました。
地場中小企業への支援策についても言及され、過去の事例を振り返りながら、企業規模に応じた独自の支援制度が必要であるとの考えが強調されました。その中で、現在の支援策の見直しも求められました。
21名の議員が出席した本会議において、市民からは非常に多くの要望があったと報告されました。これに対し、市長は多様なニーズに応じた施策を講じていくことを約束しました。また、社会情勢の変化に応じた地域の実情に合った支援策についても、今後のさらなる努力が必要であることを認識しています。