令和5年9月の金ケ崎町議会において、様々な課題が議論された。
中心テーマは、町の発展に向けた施策や、住民サービスの向上に関するものである。特に現状の公共サービスや福祉制度の、今後の方向性が注目された。
及川権一議員は、まず「みどりの郷」施設の再開支援について質問した。新型コロナウイルスの影響での休業が続く中、髙橋寛寿町長は、早期再開の必要性を認める一方、事業者の意向が明らかになるまでは支援策を検討するのは難しいと述べた。町内の大きな集会場としての役割が期待されるだけに、町民からは再開要望が高まっている。
続いて妊産婦に対する応援についても議論された。及川議員は、国からの交付金が入った際に町独自の支援が削減されたことに疑問を呈した。町長は、国事業に移行した理由には、経済的支援をより多くの家庭に広げるためであると説明した。
教育環境の整備に関する質問では、金ケ崎中学校のプールの改修時期や教育環境全般について、議員たちから強い意見が出た。教育長は、プールの修理を行っているが、根本的な改修には高額な費用がかかることを示し、段階的に整備を進める必要があるとの意向を表明した。
田園バスの利活用については、現在運行されている路線が学生の利用に適していないことが指摘された。町長は、令和6年度にコンサル企業を交えて検討する方針を示す一方、即時の改正は難しいとの見解を示した。地域交通の見直しは、町民の利便性向上に不可欠である。
また、森山総合公園陸上競技場の今後についても、多くの議員からの質問が相次いだ。現在の公認が切れる時期に向け、町内のスポーツ振興を推進するためにも、早急な設備改修が急務であると訴える声が強かった。町長は、経費と利用状況を見ながら、慎重に検討すると言及した。
下水道の利用料金とその引き上げに関する話題も多く挙がる中、今後5年間の方針についての議論が続いた。経済状況や物価高騰を背景に、料金据え置きの必要性や、一般会計からの補填策について、町民全体への支援を視野に入れた慎重な議論が期待される。今後の料金改定の方向性には、町民の声をしっかり反映させる必要がある。
加えて、大規模住宅団地造成に関しても言及され、顕著な需要が見られる中、早急な検討を進めることが求められている。民間との連携を視野に入れつつ、施策を進めていくことが重要であろう。特に地域の特徴や住民のニーズを考慮し、バランスの良い発展策を検討する必要がある。
これらの議論を踏まえ、町のさらなる発展につながる施策を見直すことが急務となっている。