令和5年第5回金ケ崎町議会定例会が令和5年9月8日に開催された。議事では、令和4年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告や、教育委員会の委員任命、国民健康保険特別会計の補正予算案など、多岐にわたる重要議案が上程され、全会一致で可決される見通しである。
最初に、企画財政課長補佐の宮栄司氏が令和4年度決算に基づく報告を行った。この中で、実質公債費比率は前年の13.2%から0.9%改善した12.3%となっていることを明らかにした。これは、財政状況が改善していることを示すものであり、今後の財政運営にも期待が寄せられる。議会ではこの報告に対し、阿部隆一議員が具体的な改善要因について質問を行ったが、特に大きな変動要因は見当たらないとの答弁があった。
さらに、教育委員会の新任委員として小野タマ子氏の任命について町長が説明した。小野氏は長年教育に関与してきた経験を持つ。教育への熱意と知識の深さが評価され、次期任期は4年間に及ぶ。議会の異議なく、全員の賛成で同意される運びとなった。
また、胆沢川橋の橋梁補修工事の請負契約も重要な議題の一つであった。都市建設課長の渡邊学氏がこの工事の必要性や予算について説明した。今回の工事により少なくとも20年の耐用年数が追加される見通しで、国庫補助の見込みもあるため、財政面での負担は軽減される方向性にある。向上した公共インフラが地域住民の安全につながることが期待される。
他にも、複数の補正予算が上程され、住民課長と保健福祉センター事務長よりそれぞれ国民健康保険と介護保険事業に関する予算案が説明された。国民健康保険特別会計の財源は、昨年度の決算見込を加え、約3億円の基金が蓄積されていることが強調され、保険税の減額について提案があった。これに対して町長は、県の国保税統一に対応するため、慎重な運用が必要との考えを示した。