令和6年6月5日に開催された城里町議会定例会において、重要な一般質問が行われた。議員たちは現在の財政状況や水道事業の運営、町民の支援に関する施策の見直しについて鋭い質問を投げかけている。
特に、綿引静男議員は、城里町の標準財政規模について触れ、現在の一般会計予算が標準財政規模の約1.7倍に達することの背景について尋ねた。町長の上遠野修氏は、「標準財政規模で予算を組むことは事実上不可能」と述べ、仮に64億円での予算編成を行った場合、商工業関係や防災関連予算がゼロになってしまうと強調した。また、水道事業と下水道事業についても、効率的な運用を検討する必要があるとの考えを示し、関誠一郎議員とのやり取りも注目を集めた。
藤咲芙美子議員の質問は、特に子育て支援の充実を求めるものであった。彼女は、今の経済状況においては、子育てのための支援が第3子からではなく第1子から始まり、さらには医療費の無料化が求められると訴えた。上遠野町長は、「子育て支援は町の最優先課題」とし、来年度予算に向けて検討する意向を示した。
また、会計年度任用職員の待遇改善についても議論が行われた。藤咲議員は、非正規職である会計年度任用職員が安定した雇用条件を求めることの重要性を訴え、町長もこれに賛同した。特に、専業職が正職員に登用される道筋を整備する必要性が強調された。
この会議では、町内におけるハラスメント防止策についても議論がなされ、相談機関の設置が求められている。町長は、「既存の公平委員会を活用する」と述べつつも、新たな相談窓口の必要性も認識しているようであった。