令和3年3月8日に開催された龍ケ崎市議会定例会では、新型コロナウイルス感染症対策や地域の経済支援策が重点的に論じられた。
実施された一般質問では、17番の油原信義議員がプレミアム付商品券事業について詳しく取り上げた。油原議員は、この商品券の経済効果に疑問を呈し、実際に市民の消費行動に与える影響を具体的に問うた。この事業は、低所得世帯や子育て世帯に対して経済的支援を目的として実施されるものであるが、油原議員は効果を数値化する必要性を強調した。
松田浩行産業経済部長は、プレミアム付商品券事業が市民の購買意欲を喚起し、経済循環の促進につながると報告した。「商品券を通じて、普段は控えていた購入が促進されている」「発行された3億6,000万円が市内で確実に消費され、経済支援につながる」と述べた。
一方、油原議員は「商品券の効果が一時的なものに終わる可能性が高い」と懸念を示した。特に、商品券利用後の消費反動減が懸念され、早期の効果判断は避けるべきだとの意見も聞かれた。さらに、油原議員は全世帯対象ではなく、限定的な配布方法が不満の声を生み出していることに言及し、今後の見直しを促した。
次に救急活動時における感染対策が取り上げられた。油原議員が救急隊員の感染防止策を求め、出水田正志危機管理監は具体的な取り組みを説明。救急隊員が適切な個人防護具を装着し、特殊な搬送資器材を使用することで感染拡大防止を確認した。出水田監は「傷病者の搬送に関しては、保健所と緊密に連携を取り行動している」と強調した。
地域としても、今後のコロナウイルス対策を実施しながら、地域コミュニティの活動を維持する模索が求められている。市民の声を聴くため、高齢者施設への支援が一定程度行われているが、その充実や改善が今後の課題として残る。