令和3年12月の龍ケ崎市議会では、コロナ禍における市の対応について各議員から重要な質問が提起された。特に、新型コロナウイルス感染者世帯に対する支援に関する議論が多く見られた。
大野みどり議員が新型コロナウイルス感染者世帯への支援について質問し、8月の第5波では当市でも105名の新規感染者が確認されたことを指摘した。ワクチンの接種率向上についても触れ、国内で75%を超える接種が行われたことを歓迎すると共に、経済的困窮にある感染者への支援についても言及した。特に、療養期間の発表や復帰についてのスムーズな情報提供が求められた。これに対し、岡田明子健康づくり推進部長は療養期間について具体的な基準を示し、再就職に関する支援が重要であると回答。
また、町が提供するPCR検査に関しては、岡田部長が8月から10月にかけて317件の助成を行ったと説明し、その背景には高額な自己負担の問題があることを強調した。更に、コロナ感染症対策として、マスク着用困難者に対する理解を深める取り組みについても議論があり、福祉部長が社会的理解を呼び掛けるための啓発活動を展開することを約束した。
現在、教育委員会では新型コロナウイルスの影響を受けた学生の心身の健康対策が必要であるとし、相談体制の強化が示されている。教育部長は、学校でのオンライン授業において直接の対面ができなかった児童への心理的サポートが重要だと述べた。特に不登校やいじめについては、学校での早期発見が重要であるとされている。
成人式の開催に向けては、成人年齢が引き下げられたことを受け、新たな実施方針が策定されている。県や国の指導に基づき、安全に運営するための準備が進められ、多様な年齢層が参加しやすい式典の実施を目指すと明言された。
議事の進行中には、移動手段及びタクシーの利用促進についても問題提起があり、多くの市民の声が反映されることが期待されていた。特に、タクシーの利用が高齢者にとっての重要な支援手段となってくることから、交通機関との連携が求められている。
コミュニティバスの運行に関する市民の意見が調査されており、新たな運行計画の策定が進められている。市としても、公共交通機関の更なる充実を図り、移動の利便性を高めるために努力する意向を示した。
最後に、議会では新たな対応策としてペアレントメンター制度についても言及され、障がいを有する子どもたちを持つ親の経験を他の保護者と共有する取り組みが求められた。具体的な支援の展開が期待されていると同時に、各種施設へも周知を図り、より良い地域支援を確保していく考えが強調された。