令和元年12月12日に開催された建設公企常任委員協議会では、最新の交通サービスに関する協議が行われた。
議題は、オンデマンドモビリティサービスの実証実験についてである。この実証実験は大和団地を中心に進められ、その運行開始は令和2年7月を見込んでいる。副市長の小田秀平氏は、「この協議が進むことを期待しています」と述べ、信頼できるデータの収集が目的であると強調した。
土木部長の酒本恭聖氏は、実証実験の背景を説明した。この取り組みは、地域のバス路線の維持が困難であることに起因しており、運行経費が高騰しているため、バス運行事業者からの補助金増額要求が続いている状況に触れた。加えて、地域住民との情報共有や意見聴取の重要性が指摘された。同部長は、「地域住民のニーズを把握し、それに則ったサービス提供が求められます」とコメントした。
実証実験は、地域交通の新しい仕組みを模索するもので、地域事業者や市の協力が必要となる。需要に応じてサービスが変化することが期待されており、日中は利用者が少ないため、夜間と昼間での運行形態の見直しが計画されている。これについて、議員たちからは「地域住民が利用しやすい形での運営が重要だ」との意見も出され、住民への説明会やタウンミーティングの開催が進められることとなった。
交通政策課長の小西裕之氏は、実証実験の成果に基づき、他地域への移行も視野に入れた上で、「将来的には市全域に広げていきたい」とした。具体的な日程についても言及し、必要な調整を進めていくとの姿勢を表明した。
今後の進展には注目が集まる。実証実験の結果により、成功すれば新たな地域交通の在り方が構築される可能性があるが、資金面や事業への理解を得るための様々な課題が残されている。総じて、住民への理解促進と参与が重要視される会議であった。