令和4年2月9日、川西市の総務生活常任委員協議会が開催され、(仮称)川西市黒川里山センターの実施設計について議論が行われた。センターは地域活性化と環境保全を目的として設立される予定であり、その具体的な設計内容が報告された。
副市長の松木茂弘氏は「本日ご協議いただく事項は、(仮称)川西市黒川里山センターの実施設計についてです」と挨拶した。続いて市民環境部長の岡本匠氏がプロジェクトの概要を説明し、里山の保全や教育振興、観光推進を見据えた交流拠点であることを強調した。
センターの設計は黒川のまちづくり方針に基づいており、具体的には関係人口の拡大や自然体験の場としての機能を備える。このセンターは令和5年度から運営が開始される予定で、環境を重視した設計が重要視されている様子が伺えた。
設計の詳細として、建物の構造は木造平屋建てで、敷地内には約19台の駐車スペース、5台分の駐輪場が確保されている。多目的室は大人約50人、小学生低学年であれば100人程度が収容可能となる。また、避難所機能を重視した設計が施され、屋内のスペースの増加などが図られている。
一方で、委員からは駐輪場の少なさや感染症対策に関する質疑が出された。両方の観点から、環境への配慮と安全対策の両立が求められていることが見て取れた。文化・観光・スポーツ課長の人見巌氏は「イベント時には別途スペースを活用し、自転車スタンドなど臨時的な対応が可能」と説明した。
また、参加者からは施策に対する具体的な提案も寄せられ、特に避難時の動線や水回りの配置、さらにはシャワー室の数を増やす案が取り上げられた。指定管理者の提案による運営方法の見直しなども含めて、地域のニーズに適した施設の運営が期待される。
議論の最後には、委員たちがサスティナビリティや地域連携を意識した運営に注目し、それぞれの意見が重視される形となった。今後のスケジュールとして、センターの設計を今年3月末までに完了し、5月には入札を行う計画が伝えられ、令和5年4月からの運営につなげる方針が示された。