令和6年第1回川西市議会定例会では、重要な課題が取り上げられた。
特に人口構造の変化に伴う社会保障費の増加が深刻な問題として指摘された。公明党の大矢根秀明議員は、75歳以上の高齢者が増加する現状を挙げ、その対策について質問した。「川西市は今後30年で人口が減少する中、持続可能な社会を構築する必要がある」と述べ、集約型の都市づくりを強調した。
アフターコロナの観点からは、地域の活性化に向けた「みんながプレーヤーになるまちづくり」の構想が示された。これに関連して、秋田修一議員は、人口動態と市民の役割の重要性を再確認する発言をした。市民活動と財源確保の考え方についても言及し、今後の施策の方向性が求められた。
教育に関しては、学校教育環境の充実が議論の中心となり、中でも支援員の配置や放課後学習支援の重要性が際立った。大矢根議員は「全小中学校の体育館への空調整備を含む支援が必要」と指摘し、具体的な施策を求めた。また、70周年記念事業に向け、「かわにしまるごと水族館」の実施や、コミュニティパークのリニューアルなど、地域振興策が提案された。
他にも、清和台中学校区での自転車通学試行や、保育士の定着を図るための一時金支給などが議題に上がった。こうした施策は、子どもたちの育成に向けた町の姿勢を示している。
また、福西勝議員は、「市立小中学校体育館の空調整備」の必要性を質問し、耐震化への影響についても意見を述べた。そして、地域のプール施設を活用した水泳授業の具体的な実施方法についても提起された。
市では、セーフティネットの強化や高齢者の暮らしやすさを考慮した施策が求められており、地域住民が協力して生活支援を進める必要性が指摘された。
これらの議論を通じて、川西市が目指す未来に向けた明確なビジョンが示された。議会は、人口減少、教育環境の整備、安全安心の提供といった課題に継続的に取り組む方針を強調し、市民と共に未来を切り拓く重要性を再確認した。