令和5年12月4日、川西市では建設常任委員協議会が開催され、（仮称）川西市公共交通計画（案）について議論が行われた。
冒頭、松木茂弘副市長は本協議会の開催に対する感謝の意を述べつつ、この計画が市民参加のもとに策定されることを強調した。土木部長の五島孝裕氏からは、計画の概要と実施計画の詳細が説明され、市民からの意見を広く募ることが述べられた。具体的には、令和5年12月5日から令和6年1月4日までの間にパブリックコメントを実施し、市役所や公民館をはじめとした様々な場所で市民の意見を集めるとのことだ。
本計画は、地域公共交通を通じて市民生活の質を向上させることを目的としており、令和6年4月から令和14年3月までの8年間を見越して策定されている。五島部長によれば、公共交通の活性化を図る施策として、地域内公共交通や不特定多数の人が利用する交通手段を定め、地域に根ざした交通環境の整備を進めるという。特筆すべきは、公共交通がもたらす地域の賑わいの向上や環境への配慮にも力を入れる姿勢である。
協議の中で、斯波康晴委員は、公共交通計画に福祉輸送を組み入れる意義について質問をした。五島部長は、公共交通では対応できない移動の弱者に対しても、地域全体が公平な移動手段を提供するための施策であると述べた。また、北野紀子委員は、地域における公共交通の需要や移動課題を支えるための財源確保について言及した。
今回の協議は市民の声を重要視する姿勢が見えた一方で、公共交通が抱える様々な課題も浮き彫りになった。特に、関連する移動支援の施策が求められる高齢者や障害者への配慮が強調され、地域の協力も不可欠であるとの意見が多数寄せられた。今後はこの計画を通じて、住民と行政が共に協力して地域公共交通を支えていくことが期待されている。
最後に、委員長の大矢根秀明氏は、今後の施策が市民の暮らしにどのように寄与するかを注視していく旨を述べ、協議を締めくくった。今後のパブリックコメントを通じて市民の意見を積極的に反映させ、実効性のある交通政策が実現されることが望まれる。