相馬市議会が令和3年6月4日に開催され、一般質問が行われた。この日の質問では、福島県沖地震の被害やそこからの復旧、城下町の町並みについて、観光促進策などが議論された。
まず、福島県沖地震に関する質問では、6番の高橋利宗議員が地震による家屋の被害状況や市の支援策について問うた。市長の立谷秀清氏は、震災後の被害件数や応急修理支援についての詳細を述べた。939件の罹災証明が発行されたことが確認され、被害者への支援金や応急修理制度の活用が強調された。特に高橋議員は、仮住まいの問題についても言及し、今後の悪化する気候に備えた継続した支援の必要性を訴えた。
続いて、城下町の町並みについての質問が続いた。高橋議員は、和風デザインの政策について質問。市長の立谷氏は、平成27年に策定された公共建築デザインコードに基づく実績や、和風デザインの普及の重要性を強調した。特に地域の歴史を尊重し、城下町としての魅力を維持していく努力が必要だとの認識を示した。
また、観光についての質問も高橋議員からあり、宿泊者向けのレンタサイクルの導入に対する反響や今後の取り組みについては、産業部長の伊東充幸氏より答弁があった。レンタサイクル事業は、観光業を支援するために活用され、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、地域の魅力を再発見する機会を提供していた。対応状況について、利用実績が503件に達したことが報告され、今後も利用促進を図る方針が伝えられた。
その後、他の議員たちもそれぞれのテーマについて活発に発言し、具体的な施策や課題に対する対策を求める内容となった。特に、相馬市民の生活を守るために市としてできる支援策の拡充と、きめの細やかな対応が重要であるとの意見が多く出た。市の関係者もこれらの意見を真摯に受け止め、今後に活かしていく方針を示した。最終的に、議会はより良い市を目指し、一丸となって取り組んでいく所存を確認した。