令和６年３月４日に南相馬市議事堂で行われた令和６年３月定例会では、様々な議題が取り上げられた。特に、市長の政治姿勢や財政状況、そして市立病院の運営についての議論が注目を集めた。
主要な議題として、市長の政治姿勢に関する質疑が展開された。多くの議員が、地域社会の安心安全に関する施策の重要性を訴えた。この中で「大岩常男市議」は、子どもや高齢者の安心・安全確保に必要な施策について具体的に提案を行った。教育委員会の「鎌田由光局長」は、視力低下や防災計画についての市の対応について説明し、市民から寄せられた現状を踏まえた意見に対して前向きな姿勢を示した。
財政状況についての質疑も多く寄せられた。市民生活部長の「中本直記」は、近年の収支や公共事業の数値を報告し、健全な状態を維持できていると強調したが、人口減少による経営環境の厳しさから今後の対応策については注意深く進める必要があると述べた。また、特に男性の人口が多い現状について議員から問題提起があり、南相馬市の人口減少対策としては女性の活躍推進が重要であるとの意見もあった。
市立病院に関しては、「渡辺裕事務部長」が医療人材の確保を目的として施策を進めていると説明した。新たな医師体制の導入が進められている一方で、職員の精神的な健康管理や労働環境の改善も急務であると認識されている。議会では、若年層の医療人材確保が地域医療の充実につながるとされ、患者と職員双方の安心を築くためには、柔軟な体制が重要との意見が交わされた。
ごみの減量と再資源化の問題についても活発な議論が行われた。「田中一正市議」が指摘したように、南相馬市のプラスチックゴミ問題は喫緊の課題である。市民生活部長の「中本直記」はプラスチック製容器包装の分別回収の現状と、その課題について説明した。再資源化率が上昇したものの、依然として課題は残っていることから、さらなる啓発活動が必要であるとしつつ、今後の取組について前向きな姿勢を示した。
ゼロカーボンシティに関する議論では、市長の「門馬和夫」が2050年を見据えた脱炭素施策の展望を語り、抜本的な環境対策を進める重要性を訴えた。市全体の協力が求められる中で、市民や事業者の意識向上が不可欠だと強調され、今後の計画に対する期待が寄せられた。
最後に、教育に関する議題では、太田地区の小中学校の適正化計画について「鎌田由光局長」が現状と今後の方針について報告した。地域住民との意見交換を重視しながら、教育環境の向上に努める姿勢を見せた。