令和3年6月3日に開催された定例会では、相馬市の人口問題についての議論が行われた。
市の現状を示すデータによると、出生率は低下傾向にあり、高齢化が進んでいる。これにより、将来的な人口構成に懸念がある。市長の立谷秀清氏は、相馬市の人口ビジョンに基づく計画が進行中であると述べ、少子高齢化に対して具体的な対策を講じる重要性を強調した。
また、移住支援を強化するための施策が提案された。相馬市では、移住者に対する支援金制度があるが、現在まで利用実績がない状況である。移住を促進するためには、地域の企業数を増やすことが必要であり、それにに伴い、移住者の受入れを強化する観点から施策を展開する必要があるとした。
加えて、市内の1次産業に関する人材育成も重要なテーマとされ、生産法人の立ち上げや地域資源を活かした取り組みの重要性が述べられた。立谷市長は、農業や漁業による収入を増加させる施策が求められており、若い世代が魅力を感じる仕事の確保がカギになると考えている。
移住支援を含む施策の実効性向上には、官民一体でのアプローチが必要だとまとめられた。相馬市が持つ伝統文化や自然資源を活かした政策も提言されており、今後の展開が慎重に見守られることとなる。