令和4年9月1日、相馬市議会で定例会が開かれ、新型コロナウイルス感染症への対応や教育振興計画が議題に上がった。
最初に、新型コロナウイルスに関する質問が浦島勇一議員から提起された。議員は、最近3か月間の感染者数や重篤化の有無に言及し、市長の立谷秀清氏に見解を問うた。立谷市長は、感染者数は1163人であり、重症化した患者はいないと回答。更に医療機関同士の連携が重要であり、適切な医療体制を確保していると強調した。
次に、相馬市教育振興基本計画2017についても議論がなされた。市長は、同計画の最終年度における進捗状況を報告した。既に目標値を達成した項目、逆に未達成の項目についても触れた。教育長の福地憲司氏は、教育環境の変化を踏まえたさらなる計画の仕組み作りを目指すと述べた。
また、観光による交流人口の拡大についても浦島議員が質問した。市が観光施設を通じて地域経済の活性化を図る方針を示し、その中で具体的な施策や取り組みについて期待が寄せられた。市は、特に観光資源の発信を強化し、地域の魅力を広めていく必要性があるとし、実施予定のリアル宝探しイベントなどを紹介した。
さらに、旧玉野小中学校の利用についても議論された。市は、旧校舎の利活用に向けた意向を持つ事業者との連携を模索している。現在は14件の問い合わせがあり、うち4事例が現地視察を実施。これらの事業者と市は情報提供を行い、今後の契約締結に向けた協議を進めている段階である。
このように、相馬市議会では新型コロナウイルス対策や教育政策、及び観光戦略について多面的な議論がなされ、今後の市の方向性が明確化された。市民の期待に応えるべく、議会はより良い事業運営を目指していると見られる。ただし、今後の施策展開には市と市民の参加が重要であり、双方のコミュニケーションが一層求められる。