令和2年12月3日に開催された相馬市の定例会では、観光振興や産業の発展に向けた重要なテーマが議論された。
まず、横山和雄議員の発言から、市内観光施設の現状と今後のマーケティング計画についての重要性が強調された。特に、相馬復興市民市場がオープンし、すでに多くの観光客を引き寄せていることが明らかにされた。土日の来場者は1,500人を越え、平日でも300人以上が訪れる状況だ。市場への来場者の多くは、近隣の観光地への訪問へとつながる可能性があり、観光業が復興する明るい兆しを見せている。
次に、クルーズ船による相馬港への寄港計画についても言及された。これは相馬港と周辺地域の経済活性化が期待されており、相馬港への寄港を実現するためには、資源と人材を地域全体で結集する必要があると市長の立谷秀清氏は述べた。相馬市全体の観光資源としての役割を強化し、観光客を引き寄せるために、地域間の協力を促進する方向性が示された。
また、温室効果ガス排出ゼロに向けた取り組みも話題に上がった。市長は、2050年を目標にした国の方針に対して、相馬市の産業がどのように影響を受けるのかを懸念していると述べた。相馬共同火力発電株式会社への影響を考慮しながら、国の方針に適応する方法を模索していくと強調した。具体的な施策としては、相馬市の経済圏を守るための再生可能エネルギーの導入や企業への支援が挙げられる。