令和5年12月7日に開催された相馬市議会定例会では、自主防災組織や子育て支援、起業家支援策など多岐にわたる議題が取り上げられた。
冒頭、相馬市の現状について市長の立谷秀清氏は、慢性的な人口減少や中心市街地の空洞化が依然として深刻であるとの見解を示した。特に、台風や地震などの自然災害により、地域が疲弊していることが強調された。
その中で、起業家支援策としてのチャレンジショップ事業に関して、只野敬三議員が現状を問うた。市による新規創業者支援事業は課題があり、出来高や成功例に乏しいとされ、期限を延長する柔軟な運用が必要とされている。市長は、この支援事業の見直しを検討し、他市の好事例や支援策を参考にしていく考えを示した。
獺庭大輔議員が投げかけた獣害問題に対する質問に対し、産業部の伊東充幸部長は、イノシシやニホンザルの被害が増えている現状を認識しつつも、市の補助金政策の限界についても言及した。教育環境の整備に向けて、学校評判向上施策とともに、農作物の保護のための具体的な支援策が求められている。
さらに、教育委員会は、リーディングスキルテストを通じた学力向上の取組について詳報した。教育長の福地憲司氏は、読解力向上に向けた具体的な成果と今後のステップアップ策に期待を寄せた。
この定例会で得られた意見や提案に基づき、相馬市の議員たちは、地域振興や住民の生活向上に向け、さらなる政策の展開を図るべく議論を重ねた。