相馬市議会は、令和元年12月18日に定例会を開催した。議題には、災害に関連する複数の条例が取り上げられ、市税の減免や災害弔慰金の支給などが主要議案となった。
まず、議案第73号として提起されたのは、令和元年台風第十九号及び10月25日の大雨による被災者に対する市税等の減免に関する条例の制定についてである。総務常任委員会の委員長、只野敬三氏は、被災者の担税力を考慮する重要な内容であると報告した。875人が市民税の減免対象で、減免額は2100万円を超える。
議論の結果、全員一致で原案通り可決されることが決定された。この条例は、特に被災した者の権利保護を事項としており、必要な支援を提供するものであると強調された。次に、文教厚生常任委員会によって提案された議案第75号も可決された。これには、災害弔慰金の支給に関するもので、死亡した世帯の世帯主には500万円の弔慰金が支給されることになった。当然、これに関しては市長の認可も求められた。
さらに、相馬市は新たに下水道事業の設置を目的とする条例を制定する方針を発表した。産業建設常任委員会の波多野広文氏は、国からの要請で公営企業会計への移行が求められているため、この対応が必要であると述べた。これらの議案は、被災者の支援や生活基盤の強化に寄与する重要なものであると認識されている。
最後に、教育長任命についての議案も提出され、市長の提案により引き続き堀川利夫氏が選任され、議会の同意が得られた。議員からは、教育の現場が抱える課題に即した対応を期待する声も上がり、さらなる教育施策への注目が示された。
市議会は、その後の各議案についても十分な討論を重ね、賛成多数での可決を行った。議会は、今後も市民の期待に応えるため、地域の課題を的確に処理する姿勢が求められていることを確認し合った。