令和5年第4回国見町議会定例会が6月30日に開催された。
会議では町が出資した法人の経営状況についての報告が行われ、各報告や提案が次々と採決された。特に注目されたのは、東日本大震災による被災者への税及び保険料の減免に関する議案である。ほけん課長の佐藤温史氏は、減免措置の対象となった世帯数や減免金額について詳しく説明した。令和4年度の震災に関連する減免金額は687万9000円に上ったことが伝えられた。
また、国見町国民健康保険税条例の改正も議題として上がり、佐藤孝議員が医療費と税額の県との比較について質問した。ほけん課長の佐藤温史氏は令和3年度と令和4年度の医療費が県平均を上回っていることを示しつつ、その影響で国保税が低く抑えられている理由として、高い収納率が挙げられた。収納率は令和4年度でも99.59%であり、これは税務課職員の努力の結果であると述べた。
そのほかの議題として、農業委員会の委員任命や監査委員の選任が承認された。特に農業に関連する同意第2号から同意第10号までの議案では、任期満了に伴う適任者の提案が行われ、全件が賛成により可決された。
また、陳情第2号として被災児童生徒への就学支援に関する意見書が提出され、その採択が決定された。ここには国の支援の必要性が強調され、さらに地方財政の充実を求める意見書も可決され、地域支援の重要性が再確認された。
全体的に見て、本定例会では地方自治体の経済的支援や地域の将来に向けた取り組みが多くの議員から提案され、多様な視点からの意見が反映された。議会は11名の出席で行われ、全議題について原案通りの決定が下されるなど、議会としての一体感を見せた。