令和2年9月4日、国見町議会で行われた定例会の中で、主に新型コロナウイルス対策として導入されたプレミアム付商品券事業について議論が交わされた。議員は町民の生活を支えるための経済刺激策としての効果を確認したいと述べ、事業の目的を問うた。町の担当者は、この事業が地域経済の活性化を図るためのものであると強調した。
商品券の取り扱いは国見町内の商店に限られ、購入対象者は町民または町内勤務者に限定されていた。発行された商品券は想定以上の利用を見せ、初日の午前中で完売となった。この販売方式については、行列ができるなどの混雑が発生したため、今後の改善が求められる。
議員からは、販売方法についての指摘があり、特に高齢者が利用しづらかった点が指摘された。販売手法において個々人の確認が行われていなかったことに対しても問題視され、同じ方が複数回購入したケースがあるとの情報もあった。担当者は、事業の運営がスムーズに行われるよう努力したものの、販売時の混雑は想定以上であったと認めた。
次に、農業ビジネス訓練所に関する質問が行われ、研修生の多くが町外からの参加者であることが指摘された。市の財政負担と研修成果の乖離についても警鐘が鳴らされ、町は将来的に農業従事者を増やすための戦略を再評価する必要があるとされている。特に、運営の財源確保の方策について、町はふるさと納税などの資源を活用する検討を進める意向を示した。
町長は、今後の運営について地域内での人材育成や農業振興を目指し、さらなる支援をしていく意義を強調した。しかし、過去の決算額や売上が期待を下回っている現実は厳しく、事業の進行に対する透明性と効果的な運営方法が求められている。改めて今後は、経済的支援の新たな方法、特に先進事例を参考にする必要があると強く示唆された。