令和元年第3回小郡市議会定例会において、市民からの重要な質問が続けて行われた。特に注目されたのは、国民健康保険税についての議論だった。小坪輝美議員は、「国民健康保険制度は国民の多くに影響を及ぼす大事な制度だが、改革が進む中で私たち市民の理解が必要である」と述べ、特に低所得者の負担が増加することに懸念を示した。また、加地良光市長は「昨年度の国民健康保険事業特別会計は実質9,760万5,000円の赤字を計上した」としつつも、財政の安定化に向けた努力を続ける意向を示した。
次に取り上げられたのは、小規模修繕工事についてである。小坪議員はこの制度の必要性を訴え、地域の中小零細事業者の受注機会を増大させる方法として期待が寄せられていることから、市役所側にも積極的なサポートを求めた。加地市長は「市民福祉部長が発注管理を行っているが、依然として地域業者の取り込みが必要で、組織としての取り組みを進めたい」と言及し、サポートの拡充を約束した。
続いて、水害対策についての質問が発生した。深川博英議員は「公助、共助、自助の役割において、各課の連携が必要不可欠である」と強調し、その連携体制の重要性について言及した。加地市長は、「災害対応力強化のための配備体制見直しを実施し、各対策班の役割を明確化した」とし周到な対策を説明した。また、災害に備えるための情報共有の重要性も指摘した。
また、田代和誠議員が「市民には早急な情報が求められている」と述べると、加地市長は「命を守る行動を促すためにも早目の情報発信を心がける」と答弁した。
最後に、動物保護に関する質問もなされた。犬や猫の殺処分問題については、山下部長が「小郡市は県と連携し、地域猫活動の推進が今後の鍵である」と答え、県の補助制度も活用していく意向を示した。特に傷ついたり捨られたりした動物への問題意識を高め、市民の協力を得る行動が重要であるとの考えが強調された。今後、小郡市としても動物保護に対する見直しや支援策を進めて行く必要がある。
本議会では、市民の健康保険制度改革や地域の防災対策、中小企業の支援策、動物保護に至るまで、重要な議題が多くの議員により、多様な視点で議論された。市長や各部長の説明からは市政の透明性が鍛えられ、市民の信頼に応える重要な一歩であることが示された。