令和3年3月11日、みやこ町議会は第1回定例会を開催し、全24議案の上程が行われた。議案の中には、権利の放棄や各種条例改正、令和3年度一般会計予算などが含まれており、出席議員14名の賛成により、すべての議案が可決された。
特に注目されたのは、みやこ町葬斎場及び霊柩自動車条例の一部改正である。文教厚生常任副委員長を務める柿野正喜氏は、この改正案が経年劣化した町有霊柩車の廃止を含んでいることを挙げ、利用者への影響について意見を述べた。具体的には、町有霊柩車が廃止されることで、利用者の費用負担が増加する可能性があるとして、救済措置の導入を検討する必要性を強調した。
さらに、令和3年度の一般会計予算に関しては、議員の柿野義直氏が反対討論を行った。柿野氏は、公共施設の廃止によって地域住民のサービスが削減されていると指摘し、特にスポーツや文化活動への参加機会が減少する懸念を示した。また、男女共同参画推進に関する予算の不十分さや観光行政の体制についても問題提起し、町の主体的な取り組みが求められるとの見解を述べた。
最後に、町長の井上幸春氏は、議会終了後に実施したワクチン接種のシミュレーション結果を報告し、感染防止に向けた最大限の努力をする意向を示した。また、議会に出席した職員の退職についても言及し、長年の尽力に感謝の意を表した。
町議会は今後も、地域住民への影響を考慮した政策を進めていく姿勢を示している。