令和元年6月19日に開催された宮古町議会第3回定例会では、数多くの重要事項が議論された。特に注目すべきは、公職選挙法に関する議論と本庁の立地についての説明である。
議長である田中勝馬氏は、出席議員の数を確認し、議会を開幕することを宣言した。
原田和美議員は、公職選挙法について執拗に問いただした。彼女は、選挙ポスターの掲示に関する規則を再確認し、「指定された掲示板以外にポスターを張ってよいのか」と質問した。選挙管理委員会の奥村芳孝事務局長は、明確にこれに対して「公職選挙法第143条に基づき、指定された場所以外での掲示はできない」「のぼり旗の設置については、数量制限があるが許可される」と述べた。
次に、町長の井上幸春氏は、本庁の立地問題について回答した。彼は合併協議会での経緯を説明し、勝山町が新庁舎に適しているとの見解を示したが、原田議員は「町民の真意を問わずに決定された」との不満を露わにした。井上町長は「地域の意見を聞きながら進めていく」と回答したが、原田氏の意見には依然として強い反発があった。
さらなる議論は、入札方法の改革に向けても行われた。井上町長は一般競争入札の拡大が多くの業者に参加機会を与えると説明し、相反する意見もある中で従来の指名競争入札とのバランスを強調した。原田議員は、町内の業者育成の重要性を訴え、公募型入札が地域経済に与える影響について真剣に警戒する姿勢を見せた。
また、憲法に基づく公共施設の使用に関する説明もあった。井上町長は公共施設に仏壇を設置することに関して「本来の目的にそぐわない使用」と述べ、地域住民との合意形成が必要であるとした。
最後に、林道の規制問題についても触れられた。原田和美議員は特定の林道のみが規制されることに対して疑問を呈し、「行政としての公平性が欠けているのではないか」と強く主張した。井上町長や都市整備課長は今後の検討を約束した。
この定例会では、問題が浮き彫りになり、特に地域住民の声が重要であることが強調された。今後、町の運営に関わる決定がどのように地域住民の理解を得て進められるのか、注目が集まる。