令和５年９月の北九州市定例会では、令和４年度決算に関する議題が中心に進行した。公明党の木下幸子議員が市長及び関係局長に対し、地域経済と市民生活への影響を深く問う姿勢を見せた。
まず、木下議員は令和４年度一般会計決算について言及した。歳入は6,000億円以上、歳出も同様で、非常に高い規模である。コロナ禍や物価高騰に悩む市民生活への影響を正確に分析する必要があると強調した。市税収入は過去最高であるが、依然として市民生活は厳しい状況にある。市民税収入の増加はごく一部で、多くの市民が生活に困窮しているとの見解も示された。
市長の武内和久氏は、財政状況を認識し、今後の施策例として「県と共に経済支援を行う」と述べた。特に物価高騰への支援策が現実的であるか再考する必要性を認め、さらなる施策を協議する考えを示した。
また、木下議員は医療的ケアの必要な子どもたちへの支援、特にレスパイト事業の実績について質問した。市長は利用実績を示し、今後は制度を拡充する方針を示した。
さらに、子宮けいがん療法の啓発に関する質疑があった。今後は特に若年層へのワクチン接種の促進を呼びかけ、効果的な啓発を推進する考えを示した。
この他、木下議員は高齢者支援と認知症対策、英語教育の推進についても言及。高齢者支援については、年長者へのエンディング支援や社会的孤立を防ぐための方策を求めた。市長は健康寿命の延伸を目指し、関連施策を継続して実施する考えを示した。
このように、令和５年９月の定例会は、北九州市のこれからの施策が市民の生活にいかに影響するかを再考する重要な場となった。特に、物価高騰対策や決算の詳細を策定するこの機会には、市民の視点に立ち、効果的な施策を実行していく姿勢が強調されている。