令和3年6月9日、北九州市で行われた定例会(第2回)では、新型コロナウイルスに関連する重要な議題が議論された。
本市の議員は、ワクチン接種の進捗状況について触れ、特に市民間での混乱や予約が取りづらい状況について懸念を表明した。例えば、藤沢加代氏(日本共産党北九州市会議員団)は、集団接種の予約方法に関して、電話やウェブ予約での混乱が続いており、高齢者の方々からの悲鳴ともいえる苦情があると指摘した。
北橋健治市長はこの件に対し、迅速に対応するための改善策を講じると強調。接種予約の方法の見直しを指示し、毎週月曜日に予約枠をまとめて開放することを明言した。また、電話受付の回線数を増やす努力もしていると述べた。
さらに、藤沢市議はワクチン接種の初期段階での混乱に対し、相談窓口の増設や情報提供の強化を求めた。市長は、今後とも市民が安心して接種できる体制を整えていく意向を示した。
また、会議では、健康寿命の延伸と特定健診受診率の向上についても言及。永富秀樹保健福祉局長は、特定健診の受診率に関するデータを提供し、健診未受診者の医療費が受診者に比べ約3万円高いことを指摘。受診促進に向けた取組を強化する必要があると述べた。
共助の機能強化にも言及があり、地域住民が連携して災害時の対応を行う自主防災組織の現状や課題についても議論された。地域の災害リーダー育成や若年層の参加促進に向けた取組が重要視されている。
このように、令和3年の定例会は、市民からの声を受けつつ、迅速な行政対応を目指す貴重なものとなった。今後も新型コロナウイルス感染症への対策や、健康寿命の延伸に向けた施策が継続されることが期待される。