令和元年10月2日、北九州市議会は定例会（第3回）を開き、各議案の審議が行われた。
議題には、北九州市のさまざまな条例改正に関する議案が14件あり、多くの議案が原案通りに可決される見通しとなった。
特に議案第172号、令和元年度北九州市一般会計補正予算が重要なテーマとして扱われ、「補正予算の推進が経済活性化につながる」と、市長の北橋健治氏が強調した。議案第155号の印鑑条例改正に関しては、印鑑登録の旧姓使用をめぐる質疑があり、教育文化委員長の松岡裕一郎氏が「複数回姓が変わった方に選択肢を与える必要がある」と述べた。
また、議案第156号の教育施設設置に関する条例は八幡西生涯学習センターの移転に関する内容で、会議中に委員から「利用者に対する減免制度を維持するべき」との意見が寄せられた。委員からは「市民のニーズに応えるために使用料の見直しが必要」との意見もあった。
さらには、環境水道委員会からの報告では議案第163号において消防団員の定員などの改正が提案され、当局は「消防団活動への影響を考慮し、入団にあたっての厳格な基準を適用している」と説明した。
会議ではその他にも、様々な議員提出の意見書が取り上げられ、特に高齢者の安全運転支援や、経済活動における重度訪問介護サービス利用の要請が注目を集めた。議員の田仲常郎氏は「高齢者の移動を支援することは社会の責務である」と強調した。
さらに、天皇陛下の即位を祝う賀詞についても議論が交わされた。議員の村上さとこ氏は、議会の賀詞表明は個人の感情の表現に過ぎないとし、「一様に祝うことは適当でない」との意見を表明した。
地域の声を反映したこれらの議案と意見書は、北九州市の市民生活に大きな影響を与える可能性が高い。議会は今回の議案を通じて、公共の利益と市民のニーズに応えようとしている。議会の審議が市民との対話を重視し、今後の市政に寄与することが期待される。