令和6年3月21日に開催された令和6年第1回東温市議会定例会では、各種予算案および更なる防災対策に関する請願が議題となった。
特に注目されたのは、令和6年度の一般会計予算案である。予算審査委員会の丹生谷美雄委員長によると、歳入面では法人市民税や市債に関連する予算が審議された。歳出面では、特に市税やリサイクルセンターの手数料が取り上げられ、議会は賛成多数で可決された。
また、国民健康保険特別会計予算案の歳出においては、保険給付費に関する質疑が無く、全員賛成で可決となった。
しかし、議題に上がった請願第1号、愛媛県に対する「南海トラフ巨大地震と伊方原発の複合災害への防災計画を策定する」よう求める意見書については、激しい議論が交わされた。大西正之議員は、愛媛県の原子力災害対策編はすでに存在し、請願の内容は必要ないとの立場で討論した。反対に、渡部勇次議員は、原子力災害のリスクと南海トラフ巨大地震の関連性を指摘し、県にもっと真摯な対策を求めるべきだと訴えた。
採決の結果、この請願は賛成少数で不採択となった。また、令和6年度の介護保険特別会計予算や税条例の改正案も全員賛成で可決された。
この日は段階的に、教育長の任命に関する議案第26号も扱われ、八木良氏が再任された。市長・加藤章氏は、次年度の展望として、住みやすい東温市のさらなる発展を目指す考えを示した。これにより、定例会は盛況のうちに終了した。