令和2年第4回東温市議会の定例会が開催された。議題には、一般会計の繰越明許費や事故繰越しに関する報告の他、各種条例の改正案が含まれている。
主な報告内容として、令和元年度の一般会計繰越明許費計算について、高須賀章夫財政課長は、今年度中に完了が見込めなかった事業について詳しい説明を行った。これには、個人番号カード利用環境整備事業や母子健診システムの改修などが含まれ、国の制度見直しや調整に遅延が見られることが背景にあるという。
その中で、伊藤隆志議員は事業内容が十分に説明されていない点について指摘し、各事業が遅延している理由を詳細に説明するよう求めた。特に、国からの指示により遅延した事業が多く含まれており、当初計画との乖離が見受けられる。
続いて、議案第35号、令和2年度一般会計補正予算について討論となった。安井浩二議員は、厚生労働省の基準に基づく放課後児童クラブの設備要件について質問し、感染症対策としての十分な換気が確保できているか確認した。さらに、教育ICT化に向けた施策についても質問があり、施策の具体的な効果について市長から回答が求められた。
加藤市長はICT化により業務負担が軽減され、保育士や教員が子どもたちと向き合う時間が増えることを強調した。それに続いて、学校給食費に関する補償問題にも言及。新型コロナウイルスにより臨時休校が続く間、給食業者への対応について説明がなされた。
このほか、議案第40号に関して丹生谷美雄議員から質問があり、環境影響調査結果の公示手続きについて質疑が行われた。市が設置する廃棄物処理施設に関する新たな条例制定が盛り込まれ、環境への影響評価に関する透明性が確保されることが期待されている。
以上の議題を受け、予算審査特別委員会が設置され、議案について慎重な審議が行われることとなった。今後、様々な団体や住民との連携を重ねながら、東温市の施策がより実効性を持ったものとなることが期待される。